米のブレンドなどは、まさにやってみなければわからない。方程式どおりには行かないのである。かつて、北海道産の硬い米と九州産の硬い米をブレンドして炊くと、比較的軟らかいごはんが出来ることを発見した。それがきっかけとなって「ブレンドすることの面白さ」に取り付かれ、以来、三十年以上も続けている。
七年ほど前に、ある農業試験場の先生に「米には連作障害はない」と教わった。確かにそうだろうが、同じ品種を植え続けることでの”連種障害”とでも言うか、そのような不都合は起こらないのだろうか?「コシヒカリ」を除き、他の品種は同じほ場で三年以上栽培すると味が悪くなってくるような気がする。これは私だけだろうか?
あの「ササニシキ」も「ハナエチゼン」も、そして今、まさに「あきたこまち」も毎年、同じほ場で育てられていないだろうか?「ハナエチゼン」などは、福井県で育成され、登場したときなどは「コシヒカリ」を超えるうまさだと思った。その後やっぱり駄目かと思っていたところ、徳島でも栽培されるようになり、はじめの二、三年はうまかったのだが……。
そこで、一つ提案してみたい。二種類以上の品種を栽培している方は、翌年は栽培ほ場を交換して植えてみてはどうだろうか。何事もやってみなければわからない。その結果を教えてくだされば幸いである。