最近、オープンキッチンとかで、調理現場が客から見えるようなレストランが増えている。 要するに、実演販売のようなものだ。そば、うどんの手打ち現場を見せながらの食事処など、 見渡せばすし屋、屋台のおでん、お好み焼きなどできあがる様子を見せながらの商売は多くある。
そこで食べる客は、なぜか味わいにちいさな幸せを感じる。動きの見える職場には活気を感じ、 動きのある売り場には繁盛させる要素がある。飲食店をはじめ行列のできる店には、必ず何らかの動きがある。 街の看板でも動きのあるネオンサインのほうに目が行くし、歩いている人より走っている人のほうに関心を持つ。近年、商売としての米の販売量が減っている。反面、無償の縁故米が増えている。これでは金が動かない。 日本の国の経済は金も、体も、頭も動かさなければ衰退してしまう。わが米業界も米の不作で先を見越し、 米を倉庫いっぱい積み上げたが、売れない、動かせない業者もある。頭と体を動かして頑張ってもらいたい。
青森県の鶴田町で「朝ごはん条例」が制定された。朝ごはんをきちんと食べて健康増進を図ろうとの動きだが、 親が朝ごはんを炊き、その湯気と笑顔で、子供の茶碗にご飯をよそる。その動き、態度が「キレル」子をなくし、 笑顔の朝ごはんを食べて親になったとき、虐待と言う話題も消えるのだろう。